説明
2001(平成13)年京王電鉄は新型通勤車両の9000系の営業運転を開始しました。9000系は8000系よりも軽 量化されたステンレス製車体、IGBT-VVVF制御が採用され、より一層の省エネルギー化が図られています 。車体はブロック工法と呼ばれる構造で、側面客用扉付近に縦方向の溶接線が見えるのが外見上の特長で す。京王線の車両では初めて戸袋窓が省略されました。先頭部はアイボリーに塗装された普通鋼製で、丸 みをおびた形状とパノラミックウインドウを組み合わせたデザインは往年の5000系をイメージしています。また 、京王線の車両では初めてシングルアームパンタグラフが本格採用されたのも特徴です。2004(平成16)年 にかけて8両編成8本が順次製造され、2両編成の従来形式(7000系)と連結可能な機能を活かして柔軟に 活躍しています。2006(平成18)年からは都営地下鉄新宿線乗入れに対応したグループが登場しました。 9030番台で区分された地下鉄乗入仕様車は、妻面窓の閉鎖、側面窓へのUVカットガラス採用、前面形状 の一部変更、行先表示器へのフルカラーLED採用などの外見上の差が見られるほか、10両固定編成で登 場したのが大きな特徴です。8両編成8本、10両編成20本の264両は2019年現在、京王線最大の両数を誇り 、名実ともに主力車両として活躍中です。2018年11月1日より9731編成に、ピンクを基調とし、サンリオのキャ ラクターが10両全て違うデザインでラッピングされています。